Wiiリモコンは直感的になった代わりにシビアな操作がしづらい

昨日とは反対のことを書くようですが、最近は難しいゲームが減っているようで寂しい限りです。何度も何度もゲームオーバー画面を見ながらもだんだん主人公を自在に操れるようになって、なんとかエンディングにたどり着いて、これでおしまいかぁ……と不思議な脱力感を味わう、というのもゲームの大きな醍醐味だと思うのです。

WiiやDSは戦略上ライトゲーマー向けのゲームが多いのかもしれませんが、それ以前に、そもそもWiiリモコンやDSタッチペンは難しいゲームに向いていないデバイスではないでしょうか。ファミコンの頃のゲームでは熟練すればそれこそドット単位で自由に主人公を操作できるようになって、完璧(と自分勝手に思い込んでいる)なプレイをして悦に浸るようなこともできました。でも、WiiリモコンやDSタッチペン、それにPS3のアナログスティックもそうですが、操作がアナログだと直感的な反面、ドット単位のシビアな操作がしづらくなってしまいます(3Dが主流の今、ドット単位なんて概念自体が時代遅れですが)。アナログ操作でも極めればかなり芸術的なプレイができますが、デジタル操作で1ドットの乱れもなく操作する快感には及びません。デジタル操作の頃はゲーム世界の“解像度”が低かった分、その世界を完全に極めることができたのです。アナログ操作の3Dゲームで100%完璧な軌道を取るのは実質的に無理です。

それとは関係ないけど、液晶テレビは画面表示の遅延のせいで古いアクションゲームを遊びづらいという話もあります(「rerofumiのつぶやき ≫ 据え置き型ゲーム機でのファミコン型アクションの終焉」参照)。シビアな操作をこなす快感が得られるゲームはどんどん少なくなっていくのかもしれません。