ブログもいいけど、「ホームページ」が廃れるのは寂しい

最近は、個人サイトもブログが多くなってきました。最初はブログを日記として使っていたけどだんだんブログがメインに変わっていったサイトも多いし、新規の人もHTMLを覚えるよりはブログのほうが簡単ですから、ますますブログの比率が高まるでしょう。

この流れは不可逆なものだと思います。これから先にブログに取って代わるものが主流になったとしても、それはHTMLをちまちま書いていくような不便なものではありえません。実際、ブログに慣れてしまうとHTMLファイルを編集してサイトを更新するのが面倒になってきますからね。ブログすら面倒くさがって更新しない僕が言うのだから間違いありません。前回の記事「ファミコン風ゲーム製作のための資料まとめ - あまやどブログ」(ってもう3週間前か……)だって、本当はサイトのゲーム製作講座に書いたほうがよかったのですが、ブログのほうが楽だしアクセスも多いので、こっちに書いてしまいました。

でも、ブログが流行る前のネットに触れていた人間としては寂しくもあります。このサイトはもうすぐ開設7年になりますが、初期には一つ一つのページに愛情を注いで、たかが目次の並び順に30分近く悩んだりしていました。当時のサイトは今のようなスタイリッシュなデザインのところは少なかったですが、みんな工夫を凝らして個性的なサイトを作ろうとがんばっていました。

従来型のサイトとブログとのもっとも大きな違いは、さっきも書きましたが一つ一つのページへの愛情だと思います。ブログでは書いた記事は日付順に並んでいって、トップページから消えた記事はほぼ検索で飛んできた場合しか読まれなくななります。消費される記事を積み上げていく、というイメージ。一方、従来型のサイトではサイトの構成に管理人の思惑が強く反映されるわけで、たとえばメインコンテンツや人気記事を目立つところに配置したりできるわけです。トップページ以外リンク禁止、なんていう思想があったのもその現れでしょう。博物館みたいに、自分の記事一つ一つを効果的に見せるにはどうするかを考えながら配置するイメージです。手作り感の温かみというか。

ブログはネットとの親和性が高いのは事実です。でも、従来型のサイトがこのまま減っていくのは寂しいなと個人的には思うのです。